物流のプロとは

日本で、世界で、
人とモノと情報を操る。
「諦めない」が、プロの仕事。

2000年入社
豊田物流センター センター長

岡本 誠至

トヨタグループの物流会社ということに魅力を感じ、愛知陸運を選んだ岡本。入社後は東京と愛知の支店でドライバーや配車担当などの多彩な業務を経験し、物流を学ぶ。その後はアジアでのトヨタ自動車の工場立ち上げ、北米でのトヨタグループの物流拠点の改善などを担当。現在は、愛知陸運の豊田物流センター長として人材育成に当たる。

一般貨物・自動車部品の
両方を学んだ新人時代

岡本さんの新人時代についてお聞かせください。

当社の取り扱い荷物は自動車部品と一般貨物、エアカーゴの3種類に分かれています。私は最初に一般貨物の中でも書籍を担当し、刷り上がったばかりの雑誌を首都圏の出版社から静岡・愛知まで運ぶためのトラックの手配をしました。配車の他に、荷物の積み込みや運転もしましたし、お客様であるコンビニエントストアに対する営業活動まで何でもしていました。
その後は愛知県に転勤になり、自動車部品の担当になりました。自動車部品って難しいんです。書籍と違って種類がたくさんありますし、何より荷姿もサイズもバラバラですから、一つでも多くの荷物をトラックに乗せて効率化を図るには、現場で部品をよく見なくてはなりません。しかも、それらをトヨタ生産方式に合わせてジャストインタイムで届けるよう、メーカーさんと交渉しながら運行管理を行います。一人前に仕事ができるようになるまで1年かかりました。

日本で、アジアで
物流の改善を手がける

ということは、一般貨物と自動車部品の両方を経験しておられるんですね?

はい。仕事の進め方は違いますが、どちらにも共通するのは「改善」をする仕事だということです。より多くの荷物を、より安全に、より短い時間で運ぶために、現状のやり方を変えれば良いのか、常に考え続けることが求められます。さまざまな視点で物流の改善を考えてきたことが、その後の私のキャリアで大いに役立っています。
自動車部品の次は本社の運行グループに配属になり、全国の支社の物流改善を行いました。またダイハツ自動車さん用の物流のチェックシステムを開発したり、海外の大手自動車部品メーカーに改善提案をしたり、さまざまな仕事をさせてもらいました。またトヨタ自動車さんがタイとインドネシアで工場を立ち上げる際の物流システムの構築も担当しました。

モノの裏側にある
すべての情報の流れを分析する

ところで物流の改善とは、具体的にどういうことをするのですか?

地道な作業の積み重ねです。取引先に改善提案を行う場合、まずモノの流れの裏側にある情報、たとえば1カ月ごとに運ぶ部品の点数や荷物の大きさなどをすべてチェックします。そういったデータがないケースでも、過去に利用した物流会社の送り状を1枚ずつチェックして分析を行います。そして、どうすれば物流の効率化が図れるかというシミュレーションを何度も行い、最適な方法を提案するのが改善という仕事。大量の伝票を前に、かなり地道で、コツコツとした作業です。一見、物流というとダイナミックで華やかそうに見えますが、物流の真髄は、こうした緻密なデータをいかに整理し、読み解くかが鍵なのです。
ある企業の物流コストを10%削減できたとしたら、それはその企業の利益になりますし、より優れたサービスをエンドユーザーに提供する余力になります。物流の改善とは、それだけの可能性を秘めた仕事ですし、世界中どこに行っても役立つノウハウだと思います。

物流改善のノウハウを
アメリカで試す

アメリカに行かれたのはトヨタ自動車さんの工場立ち上げの後ですか?

はい。同じトヨタグループの商社である豊田通商さんの物流事業部に出向し、豊田通商アメリカに駐在して北米で物流改善を行いました。
私の仕事は、北米で豊田通商さんが取引する日系自動車部品メーカーとの橋渡し役。部品メーカーの物流倉庫を立ち上げたり、ジャストインタイムのための改善を行うなど、4年間で多くの成果をあげることができたと思っています。出発前は英語なんて話せませんでしたが、現地スタッフとコミュニケーションするうちに何とかなるということも私にとっては発見でした。メキシコ人の同僚とルームシェアしたのも、今ではいい思い出です。

改善とは、
最後までやりきる力

改善のお仕事で最も大切なのは何だとお考えですか?

最後まで「やりきる力」だと思います。問題の原因を突き止めても、改善できなければ意味がありません。そのためには、取引先やドライバーさんとの交渉が必要です。相手から「無理」と言われても、いつならできるのか、どういう条件があればできるかを確認し、交渉し、計画に落とし込む。だからこの仕事で最も大切なのは、コミュニケーション能力だと思います。
豊田物流センターでは、事務スタッフの多くは20代で、現場は40~50代が中心。ですから事務スタッフがただ指示を出すだけではなく、積極的に現場の人に話しかけたり、手伝ったりする必要がある。こうした世代を超えたコミュニケーションを取るのが好きな人にはピッタリの仕事です。
とはいえ、事業所にはいろんなタイプの人がいます。そんな人が気持ちよく仕事できるよう、適材適所の配属を考える。それがセンター長として、そして物流のプロフェッショナルとしての私の仕事です。

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